>>319

ぬぅ……?

(動きを止める悪刀娘、それも真正面に堂々と立ちふさがっている)
(普通なら不審に思って当然だろう。しかし、この鬼の感覚からはそれは当然に近い行為だった)
(彼女ならば、このままだらだらと戦いを続けたりはしない。真っ向からフルパワーでぶつかってくるだろう)
(その証拠に、見る見るうちに霊気は高まり、虹色の輝きを白の世界で顕然と顕しているではないか)
(なればこそ、此方も退かぬ)
(人が鬼に真っ向勝負をしようというのに、逃げる理由がどこにある!)

来いッ、悪刀娘!!

(眩い光を放ちながら振りかぶられた、巨大な霊気の一閃)
(辺りを凍てつかせた鬼の気を切り裂きながら進むそれを、集約した極大の妖気で受け止めてやろうと棍で待ち構えた)
(光と氷、霊気と妖気がぶつかり合い、裏山の木々が数少ない枝葉を余波で散らしていく)
(轟音と衝撃、散り散りになる氷の破片)
(辺り一面の気温が急激に戻っていくのが悪刀娘にも分かるだろう)

(――勝利を確信した少女に、これほどの破壊をもたらしてなお地を揺らす足音が届く)
(砂煙で姿は見えない。しかし、また急激に下がりつつある気温が、その存在を何よりも証明していた)


【分かりました。では次のレスで反撃及び、捕縛ということで】
【場所に希望など有りますかね?近くの御堂でも使おうかと思っていましたが】