>>514
「ふー…っ」
(使用人室のベッドに倒れ込み、ぐっと背筋を伸ばす)
(窓からは夕日が差し込み、程よい疲労感も相まって、このまま寝転がっていればつい眠ってしまいそうだ)
(1つ目の部屋を片付けてから2時間程、煩悩を振り払うかのようにせっせと取り組んだ甲斐もあって、この部屋のシーツを替え適当にベッドを整えれば、夕飯の準備の時間まで自由に過ごす事ができる)
(もう少しここでのんびりしていても良かったが、眠ってしまうのは大変マズい、ひとしきりベッドの柔らかさを堪能した所で、体を起こし、最後の仕上げに取りかかり始めた)

(用具一式とシーツの束を手に、使用人室を後にして、ため息をひとつ)
(…もう一度この部屋に戻ってくる必要があるのだ)
(というのも、シーツの種類を間違えて持ってきてしまい、掛け布団のサイズと合わなかったのである)
(最後だから気が抜けてしまっていたのかも、などと考えながら詰所のある倉庫棟へ向かった)

(シーツは洗濯機に、掃除用具は所定の位置に、そして二階へ上がって衣料室から正しいサイズのシーツを引っ張り出す)
(倉庫棟と使用人棟は隣合った二階建ての建物であり、各階ともH型の連絡路で繋がっている)
(目当ての使用人室は一階にあるけれど、このまま二階の通路を使って使用人棟へ行って、階段を降りた方が距離的に近いはず)
(そう考えながら、シーツを小脇に抱えて衣料室の扉を閉めて)

(…っ)
(道を、間違えた)
(T字路の角に、硬直した身体を無理矢理引っ込めて、勝手に叫びそうになった口を噤み、手で抑える)
(この角を曲がって通路を抜ければ使用人棟なのは間違いないし、ここに来るまで遠回りをした訳でもない)
(な、なんでこんな、ところ、で…)
(それに…)
(…………)
(努めて音を立てないよう、おずおずと、角から連絡路を覗く)

(そこには、先ほどと変わらず、男性と女性、そして、二人の…女の子がいた)
(…男の人は佐々木さんだ、女の人は一昨日にこの屋敷でのマナーを教えてくれた河野さん、のように見えた)
(二人は膝立ちの状態で、キス…している、河野さんは体を揺らしながら、佐々木さんに片手で抱きつき、もう片方の手を彼女自身のスカートの中に伸ばしていた)
(そして…佐々木さんの前には…私、と同じ給仕服を着た、年端もいかない女の子が二人、折り重なっていて)
(二人もまた、キスをしていた)
(うつ伏せの女の子は、お尻が佐々木さんの腰の高さまで、突き上げられていて)
(その子の小さいお尻を、ぎゅっと掴んでいる佐々木さんは、ゆっくりと、下半身を押し付けては、引き離し)
(その度に、女の子のくぐもった声が、こっちまで、聞こえてきている)

(頭が働かず、眼前の出来事から目が離せないまま、4人のその行為は続く)
(それは、後ろから誰かが近付いて来ていたとしても、決して気付けないような状態で)

(長い、長いキスが終わり、河野さんが上側の女の子のお尻を撫でながら、二、三言、佐々木さんに何かを囁くと)
(佐々木さんは、女の子の腰に手を添えて、体を引いた)
(女の子の身体で隠れていて、よく見えなかったソレが徐々に姿を表し、抜け切ると同時に勢いよく跳ね上がる)
(…うそ、あんなのが、入ってたの…?)
(お尻を突き出していた女の子は、引き抜かれた瞬間、一際大きく身体を震わせると、前のめりに倒れ込んだ)
(その表情に苦痛はなく、何とも言えない、いやらしさが感じられて…)


【後ろから押し込むのも、前から迫るのも、スイッチを入れるだけ入れて一旦逃すのも良いんじゃないでしょうか?】
【勿論、それ以外でも、彼女の性格に沿うであろう展開であれば、なんなりとお相手をしてあげて下さい】
【そして、どうやらスイッチ関して見解の相違があるような気が…】
【 スイッチとは圧が掛かると作動する、皮膚下に埋め込まれたチップの様なものであり、当然ながら彼女達はその存在を認識しておらず、当然ながら誰にも視認はできないものである、と私は考えています】
【こちらの設定を使って頂けると嬉しいのですが、如何致しましょうか?】

【キスのおねだりですか…スイッチがあるとはいえ、冷静な彼女は凡そどんな状態でも、それを口に出して赤の他人に求めることは無いでしょう】
【勿論、言わざるを得ない場合はその限りではないと思いますが…】