「お嬢ちゃん、なかなかやるな。いい汗かいてるじゃないか」
「しかし、まだまだ負けないからな?」
「あっつー、俺は限界に近いぜ……」
(口々にエリーを誉める男たち。しかし、彼らもまた外には出ようとしなかった)
(サウナの熱さに汗を流し、屈強な身体を赤くしながらも耐えている)
(もっとも、エリーの姿を物珍しく見つめている輩も室内にはいたのだが)

「なぁ、お嬢ちゃん。勝負しないか?」
「勝ったほうが負けたほうの言うことを聞く、ってのはどうだい?」
「俺らは3人、キミは1人だけど……乗るかい?」
(当然の流れか、男たちが勝負を吹っかける)
(ニヤリ、と思わせ振りな笑顔を見せながら、エリーにたいして口々に問い掛けた)