(ゆかのお昼はいわゆるまかない食である)
(もちろんちゃんとした料理はできないから作ってもらったもの)
(そしてまだ他の住人とは打ち解けていないから自分の部屋へ持ち帰って食べる)
ごちそうさまでした。
午後もお掃除がんばらないと。
(手をあわせから食べ終わった食器を重ねて立ち上がる)
・・・ん・あ・・れ・・・?
(部屋の扉を開けようとしてふらつく)
(そのまま扉にぶつかり、食器を撒き散らしながらずるずると床にずりおちた)
ぅ、ぅぅ・・・
(少し腰をぶつけた痛みはある、けど体は動かない)
(なんで・・・だれが・・・くっ!)
(過去の体験から金縛りとかは慣れている)
(けれど、これはそうじゃない、見えないものはいないから)
(なら、これは誰か人間のしわざ)
(ゆかの心に絶望と怨嗟の黒い感情がうずまく・・・)