(誰かがきて、抱え上げられる感覚がする)
(薄目にみえたのは客の一人、さえない男だった)
(倒れたゆかを助けにきてくれた――なんて甘い考えはおきない)
(助けにきたなら、「大丈夫か?」の一言くらいは言うだろう)
(この男がゆかに一服もった犯人なのだ)
・・・ぁ・・・ん・・・
(汚らしくお粗末なペニスがゆかに迫る)
(ただよってくるすえた臭いに顔をしかめたいが、それすらもできない)
(顔もそむけられず、ペニスが小さな口の中に挿入されると、すっぱくて苦い臭いが口内にひろがった)
んん・・・ぅぇ・・っ・・ぇぇ・・・
(しびれていても生きるために残されている部分が反応して嘔吐きそうになる)
(苦しくて吐き出したいけれど、ゆかを蹂躙するペニスになにもできない)
(ほんの少しでも動けばかみきってやるのに、そう思ってもあごはぴくりとも動かない)
(不快な臭いと味と感触が絶え間なく続き、たまに汚濁液が注ぎ込まれる)
(それを飲み込むことも吐き出すこともできず、喉を詰まらせないのは奇跡におもえるほど)
・・ぅ・・ん・・・ぇ・っ・・・ぅぅ・・・
(くやしい、卑怯な男に好きなようにされることが、それをはねのける力がないことが)
(絶望と憤怒と怨嗟、憎悪、さまざまな暗い感情がうずまいて、涙があふれこぼれる)
(泣き顔なんか男に見られたくないのに、自由を奪われた体はたったそれだけのこともこらえられなかった)
(死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!)
(ゆかにできることは、呪うことだけだった)