(部屋の中は想像通りに埃が積もっていて、よどんだ空気の臭いが鼻につく)
(足を進めると小さな足跡が床にできて、足の裏に埃が付いた)
(一歩一歩足をすすめるたびにうなじがチリチリする感覚がする)
(過去の経験から目覚めてしまった霊感が部屋の中になにかいるとささやく)
(そのささやきはだんだんと強くなっていった)
・・・幻聴、じゃないわね。
数珠か十字架でも探してもってきた方がよかっ、きゃっ!?
(髪が引っ張られるとともに視界が暗転する)
(ほうきとバケツは手放さなかったものの、少しバケツの中の水が床にこぼれ落ちた)
だ、だれよ!?
やっ、やめて・・・。
(気色悪く背筋が凍るような感触が全身を撫で回す)
(ひさしぶりの怪異現象に足がすくみ、体中に鳥肌が立つ)
(あの幽霊館での恐怖体験がフラッシュバックする)
(奇跡的に命からがら逃げ出せたものの、いまでもそれが心に傷を残している)
つっ! さわらないで!
(幽霊?の手のひらが股間にまで及んでやっと反撃する気を取り戻す)
(両手にもったほうきとバケツを振り回しながら部屋の扉のある方へと足をすすめる)
(幽霊にほうきが当たるとは思わないが、とにかく部屋から出なくては、と)
【裸で入ったら名無しさんが待ち受けていてプギャーッwてされると思ってたからw】