>>60
う、うぅ……
(自分の行動が間違いなく男を喜ばせている、となれば素直に喜べばいいのだが)
(それができない性格のせいで、顔を隠して呻くしか無く)
(移動中も脚を撫でられ昂ぶらされて、男の腕の中で熱を上げる)
ん……うん。ベッド、が、いい……
(余計なことを言うなだとか、言い返す事も最近は増えてきたのだが)
(恋人らしい自分の気遣いが思わぬ形で露わになって、今はそれどころではないらしく)
(ぼそぼそと返事をして、内腿に与えられた小さな痛みに一瞬身体を強ばらせて)
(顔を見られたくないと、俯いたままベッドに下ろされ上半身は起こしたままで)
(男の首に回していた手を離し――その手でまた、男の胸元を掴んで)
……リビング、じゃ……後で困ると、思って
(言い訳のように準備の整った部屋について説明して、ちらりと顔を上げ、男を見上げる)