(蝉の声が暑さを運んでくる季節、とある教会の前で一人の少年は先程から教会のドアの前を行ったり来たりしていた)

うぅ…み、ミサオさん…受け取ってくれるかなぁ…

(スニーカーに短パン、ノースリーブのパーカーのその少年はポケットの中のピンク色の便箋を握り締める)

ず、ずっと想い続けてきたんだもん……この気持ち……伝えなくっちゃ……

(灼気を含んだ風に後ろで纏めた男の子にしては長い髪がフワリと揺れる)

こんな女の子みたいな顔付きだし…逞しくもないけど……うぅ…

(意を決してドアをノックするリン)
(その便箋を握り締める手に滲む汗はきっと暑さのためだけではなくって…)

【それでは改めてよろしくお願いします!】