(人間はおろか下級魔物ですら近づかぬ歪な王宮の最も奥深い部屋にソレは居た)
(玉座に腰を下ろし頬杖を尽きながら舌舐めずりをする)
(壁の人骨で出来た時計をしきりに確認しながら何かを待ち)
まだかなぁ……遅いなあ…
うー、早く来て欲しいなー……
(見るものを怯えさせる無機物な風貌とは裏腹に若い女の声で呟く)