>>909
んむ……じゅぅっ、じゅる、じゅる。
(彼女の唇は、甘かった)
(反面、男の口は酒臭く、肉を好むせいか獣のような匂いで)
(蜜を求めるように音を鳴らして唾液を啜って)
(彼女の唇の味は堪能されてしまう)
(部屋に入って最初の行為とは思えない、ロマンの欠片も無いがっつきよう)

(しかもそれだけでは終わらず)
じゅぶぶっ、じゅっ。
(今度はお前が楽しめと言わんばかりに、男のほうから唾液を送り込んできた)

ぷはぁ〜〜〜っ
甘露甘露
(唇を離した男は、彼女の顔のすぐそばで下卑た笑いを浮かべていた)
(喜んでいるのだろう、楽しんでいるのだろう。先ほどのうんざりした顔とは大違いだ)
(鍔姫の身体に関して言えば、確かに男の好みに合っているようだった)

おしっ、さっさとヤろうぜっ
(ベッドに向かって彼女の身体を突き飛ばして)
(愛もムードもロマンも無い、セックスのことしか考えていない男は、さっそく自分の服を脱ぎ始めて)