へぇ〜、そうだったんですか
さっきの人と同じ……なるほどね
(店員が語る内容に思わず目を見開いて驚きを露わにする)
(そう言えばと記憶を探ってみれば、確かにどこかで聞いたことのある名だ)
復帰するとしたら、楽しみですね
ええ、全然……気付きませんでしたよ
(改めてポスターを眺め、先ほどの女……悦子の姿を思い返す)
(と、そこでようやく悦子が店を出ていた事を思い出し)
わざわざ教えて頂き、ありがとうございました
(店員に礼を言ってから、ショップを出て悦子の後を追って歩き始めた)
(名前を知れたのは大きな収穫だが、それで更に興味が募ったのに見失う訳には行かない)
(水着ショップに来たのが久し振りなら、本来はこの通りも通らないのだろう)
1-3
(ショップを出て辺りを見回すと、幸いにも悦子の後ろ姿をすぐ見つけられた)
(店に入る前と同じように後を付けて、そのまま駅までの道を追っていく)
4-6
(ショップから出た時には既に悦子は結構離れていた)
(走れば追い付けそうだが、悪目立ちする上に悦子に気付かれるかも知れない)
(幸い、駅の方向なのは察せられたので、この日は一旦引き返し)
(翌日以降、駅のホームや電車内で悦子を見つける方針に切り替えた)
7-9
(ショップを出た時には悦子の姿はどこにも見えない)
(しまった…と思うが、名前だけでも把握できたことを収穫として帰る事にした)
(とは言え、悦子が向かった駅と男の向かう駅は偶然にも同じで)
(抜け道を使った男が駅前にまで到着した時、丁度、悦子も同じ場所に出て)
(この時点ではただの他人である男の顔を悦子は目撃することになるだろう)
(男の方は素知らぬ顔で再びストーカー行為に戻る)
0
(店を出た時には悦子を完全に見失っており呆然とする男)
(だが、ふと先の名前が気に掛かってネットで調べてみる事にした)
(wikiで現役時代の活躍を見るばかりでなく、その容姿故に作られた極秘のファンサイトまで)
(そして、別のストーカーが突き止めたらしい自宅住所の書き込みを発見した)
(男はこの日は一旦自宅に帰り、翌朝)
(悦子が住んでいるらしい住所の側に張り込んで、本当に住んでいるかを確かめようとする)