>>107
(家に帰宅した男も悦子と同じ番組を偶々見ていた)
(捕まっていく同類達を見ても、特に動じた様子も無く)
捕まるなんて馬鹿やってるなぁ…
バレない範囲でやるだけにしておけばいいのに
(と呟くだけであった)
(テレビを消し、PCで河井悦子の名を検索して、現役時代の写真を探す)
(街で見かけた派手な装いと、写真に映る選手としての容姿)
(そのどちらもが好みであり明日もストーカーを続けるに十分な活力となった)

1-3
(朝、昨日と同じ駅に向かうべく電車に乗った男だが、遅延に巻き込まれてしまった)
(このままでは予定より着くのが遅れて、悦子と遭遇できないかも知れないと危惧するが)
(だが途中の駅で乗り込んでくる悦子の姿が見えて安堵する)
(最寄りの駅も知れたのだから、収穫はかなり大きいと言えるだろう)
(しかし距離があり、それに満員の為、手出しは出来ず)
(悦子が降りる駅で一緒に降りてからのストーカーとなる)

4-6
(電車が遅延していることを知り、今日は遭遇出来ないだろうと諦めかける)
(しかし駅に着いてホームに行くと悦子の後ろ姿を見かけた)
(まさか最寄りが同じだったのかと驚きながら、その喜びを顔には出さず列に並び)
(到着した電車に悦子に続いて乗り込み、すぐ後ろの位置を陣取る)
(ドアが閉まって電車が動き出すと、悦子のジーンズの上に微かに手が触れる)
(満員の為、男からしても予想外の事態であるが、不可効力という言い訳を頭に抱いて)
(そのまま押し当て続け、電車の揺れに合わせてお尻を軽く摩っていく)

7-0
(電車に乗って目的の駅に向かっていた男は、ドア越しに外の景色を眺めていた)
(満員の車中から逃れるようにして、悦子の姿を思い出していたが)
(駅に着き、乗客が自分の傍にまで押し込まれると、軽く眉をひそめ、それから目を見開いた)
(目の前にまさに今脳裏に描いていた悦子の姿があったのだ)
(電車が動き出し、少しだけ距離が空くが至近距離のままなのは変わらない)
(ドア横の男と並んだ位置にいる悦子に痴漢行為を働ければバレるのは確実で)
(手を出すことはできず、しかし両目は悦子の顔や胸元に視線をぶつけ、凝視してしまう)