「じゃあ、また明日ね」
階段まできたところで、部活に向かうために上の階に行く友達と別れた。
手を振って後ろ姿を見送りながら、私も部活に入ろうかなと考える。
「でも、まだ余裕はない……からね」
始めたばかりの一人暮らしにはまだ慣れたとは言えない。
洗濯とか食事の用意とか、まだいっぱいいっぱいで毎日が緊張の連続だ。
もう少し余裕が出来てからにしよう。と考え直した。
校舎から出て正門を通り、駅に続く通りを進んでいく。
学校の周辺は治安が良く、家も綺麗な一軒家が多くて安心して歩ける。
同じ学校の人たちは何人もいたけど、みんなグループで話していて一人なのは私だけだった。
別に孤立しているわけではなく、もう何人か友達は出来ている。
ただ問題なのはその友達たちが全員、部活に入っていること。
一緒に入ろうと誘われたこともあるし、だからさっきも入ろうかなと迷った。
でも、今はまだ。とさっき決めたばかりだ。
部活に入るまでは我慢我慢と自分に言い聞かせて、少し足早に駅に向かった。
駅に着くとまっすぐホームに向かって電車に乗り、ひと駅分を立ったまま過ごす。
アパートへの最寄駅に着くと、改札を出て少し歩いた先にある本屋に入った。
特に買いたい本があったわけじゃないけど、すぐ帰るには早すぎた。
それに、私は本屋の空気が好きだった。
新刊コーナーとかカラフルな背表紙とかを眺めていると落ち着く。
こうやって本屋に来る時間が欲しいから部活に入らない。というのも少しあるかも知れない。
本屋に入ると、まずは雑誌コーナーに向かって、表紙を見て回っていく。
夕方ということで何人か人の姿はあったけど、あまり多いとは言えない静かなお店だ。
それでも店の広さはそれなりで、人が少ないこともあってかなり余裕がある。
店員さんもレジの近くにいる人が一人だけなので、防犯的には少し問題かも。
でも、このあたりも学校の近くと同じで治安がいいらしいから、これでも大丈夫だと思う。
雑誌コーナーのあとは、小説・漫画コーナーを見てからその日は本屋を後にした。
あまり長居をしたつもりは無かったけど、駅前の時計を見上げると30分くらい経っていた。
漫画の試し読みを途中で読んだのが原因。かな?
雑誌とかを読んだりすれば一時間を越えることもよくあるから、それよりは短いけど。
本屋を出た後はアパート方向に続く通りを進んでいく。
途中で通りを横に向けて曲がり、近所のスーパーに足を運んだ。
カゴを取ってカートに乗せ、今日の夕飯と明日の朝、そしてお弁当の材料を選んでいく。
まとめて買うのは特売日がある日に。と決めていたから毎日少しずつ買っていた。
目当ての物をカゴに入れてから、私は牛乳とかヨーグルトが並んでいるコーナーの前で足を止めた。
これは必需品というより趣味の範囲なので、じっくり吟味してから生クリーム入りヨーグルトを選ぶ。
それからデザート類が並んだコーナーでまた足を止めて、財布の中身を思い出して唸ってから。
生クリーム入りシュークリームを選んでとった。
……通常の商品にプラスして『○○入り』って書いてあるのに弱い。
会計を済ませてスーパーを出ると外はもうだいぶ暗くなっていた。
街灯の明かりを見ながら住宅街の中を歩いて行き、アパートへと帰る。
アパートに着くと、一階にある自分の部屋のドアの鍵を開ける。
ドア横の郵便受けを確認してから、ドアを開けて中に入った。
その後は普通に食事を作ってお風呂に入り、眠るだけ。
ただ一点違ったのは、寝る前に気づいたけど、駐車場に面した窓のカーテンが全開だったこと。
多分、朝起きた時に開けてそのままだったんだと思う。
>>152
【こんな感じの書き出しで大丈夫でしょうか?】
【家の中の私も見たかったら、駐車場から見るというアクションを取って頂ければ。(この後も何度かカーテンを閉め忘れると思うので)】
【待機しておいてなんですけど、ストーカー系のロールは初めてなので返しにくい点があれば指摘してください】
【問題がなければよろしくお願いしますね】