【尾行】ストーカースレ【盗撮】
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題名通り、ストーカースレです
ストーカーされる側はもちろん、する側も対象となります
置きレス、即レス、最終的に本番行為をするかしないかは
当事者同士話し合いで決めてください
特にされる側の人の意見を尊重しつつ、楽しみましょう >>160
朝の光を浴びながらアパートのドアを開けて外に出る。
住宅街の中を通り抜けて、街路樹の並んだ大き目の通りを歩き、最寄駅に着く。
駅から電車に乗って学校に向かう。いつものルート。
授業が終わった後は、今日も友達が部活に行くのを見送って一人での下校だった。
朝のルートを辿るようにして最寄駅に戻ってきた後、昨日と同じく本屋に足を運ぶ。
こう書いてみるとなんだか同じことしかできないロボットみたい……。
でも、本屋で選んだ本は違った。
今日は漫画コーナーには行かず、目当ての本を探して行く。
探していたのは、下着の選び方についての本だ。
そんな本がどこにあるのかも分からないから、手当たり次第に棚を見ていく。
見ていく途中で……恥ずかしくなってきた。
最寄駅が同じ学校の人は何人もいる。
もしそんな本を読んでいるのを見られたら? そんな風に考えると足が止まった。
私は結局、その日は本を立ち読みすることなく本屋から出て行った。
その後はスーパーに寄って買い物をしてからアパートに帰る。
ただ家に帰った後、デザートを買い忘れたことに気付いた。
昨日買ったシュークリームは夜食べて、ヨーグルトは今朝食べてしまった。
今夜はデザート無し。という現実にショックを受けながら、夕食の用意に取り掛かる。
「はーい!」
チャイムが鳴ったのは、部屋着に着替え終えたタイミング。
Tシャツとショートパンツだけのラフな格好だったけど、私はすぐにドアを開けた。
「……? あっ、ありがとうございました!」
実家からかな? と思っていた私は、送られてきた小包の差し出し人を見て首を傾げた。
どこかの会社……お菓子会社っぽい名前だけど、聞いたこともなかった。
小包について玄関で考え込んでしまう。けど、配達員さんがまだいることに気付いて。
明るい笑顔でお礼を言ってから頭を下げて、ドアを閉めた。
部屋に戻った後はテーブルの上に小包を置いて、早速開けてみた。
「もしかして、ヨーグルト……?」
中に入っていたのはヨーグルトらしき物が入った瓶と、瓶に添えられた手紙だった。
ヨーグルトだったら、まさに求めていたタイミング。
私は期待を抱きながら手紙を読んでいく。
「……うん、やっぱりヨーグルト!」
成分とかの説明についてはよく分からないというのが正直な所。
でも、ヨーグルト(!)、豊胸効果(!!)、無料(!?)という文字には興味を惹かれた。
食品サンプルという言葉は聞いたことがあったけど、今まで縁がなかった私だ。
それが、デザートを買い忘れたこのタイミングで届いた。
「ありがとうございます、〇〇会社様!」
食べ終えたら絶対に感想をメールしよう。
……新商品目当てとかじゃなくて!
天の恵みとも言える小包に感謝し続ける私だったけど、夕食の用意を忘れていた。
今日は炊飯器のスイッチを入れる前に着替えたから、まったく手を付けていない状態。
慌てて用意に取り掛かって、出来上がったのは昨日より遅くなった。
食事が終わった頃に丁度、お風呂が沸いたと知らせる音が鳴る。
準備が遅くなった昨日の反省で今日は早めに用意していた。
それですぐにお風呂に入った。
ヨーグルトを食べたのはお風呂上がりになった。
その間ずっと、ヨーグルトを食べるその瞬間を楽しみにしていた。
タオルで髪を拭きながら冷蔵庫から瓶を取り出して、テーブルの上に置いた時、私の目はキラキラ輝いていたと思う。 瓶の蓋を開けて中身を覗き込んでみる。
「う、ん……?」
少し予想とは違う匂いがして、不思議な感じがした。
銀色に光る金属製のスプーンを手に持って、瓶の中に入れてみた。
スプーンの先がヨーグルトに触れると、硬さとかはなくてスッと入り込む。
掬ってみると、糸を引くのがはっきりと見えた。
「……え? ネバネバしてるの?」
食品サンプルじゃなかったら、きっと腐ってると考えたと思う。
でもこれは新商品で、発酵させてるとか書いてあった。
だから、その影響なのかも知れない。
よく見ると白い色に混じって黄色があって、これも普通のヨーグルトとは違う。
「……あーん」
楽しみにしてたヨーグルトだし、豊胸効果もあると書いてあった。
少しの迷いが無いわけじゃなかったけど、思い切って口に入れてみた。
「んぐ、ぅ……っ、かほっ……ぅ」
口の中に入ったヨーグルトが舌に絡みついて、すぐに飲み込めない。
匂いや見た目だけじゃなく味もなんだか不思議な感じだった。
強引に飲み込もうとしたけど、今度は喉に絡みついてきて軽く咳をした。
「ぅう……変な味……」
立ち上がってコップに水を入れて飲む。
デザートを楽しむという気分はもう無くなっていた。
普通なら止める所だけど、今の私の頭に残っていたのは豊胸効果という言葉のみ。
「良薬は口に苦し……って言うから、ね」
喉に詰まった時用にコップに新しい水を入れてからテーブルに戻った。
スプーンを手に持って、今度はさっきより多めに掬ってみる。
プルプルと揺れる様子はスライムを思い出した。
口の中に入れて、今度はすぐに飲み込まない。
ゆっくりと咀嚼していく。
「ぅ……ん、く……ぅ、んっ」
さっきはあまり感じなかった生臭いような感覚が口に広がってくる。
思わず目尻に涙を浮かべながら、少しずつ飲み込んでいく。
取り敢えず飲み込み終えると、また掬って口に運ぶ。
小さな瓶だったのに、ヨーグルトを食べ終えるのに40分くらい掛かってしまった。
それでも何とか完食できた。
これで胸が大きく……なったら良いなぁ。
「あっ、メール送らないと」
食事だけでどっと疲れてしまって、もう寝ようかと思った。
けどその前に感想メールを送らないといけないことを思い出してスマホを取る。
「『超☆発酵ヨーグルト』をお送りいただきありがとうございました。
とても不思議な味でしたけど、最後まで食べました。
もう少し粘りがない方が食べやすいと思います。
豊胸効果にも期待しています。
新商品のスイーツも楽しみにしています。」
「こんな感じで、いいかな」
入力が終わって、手紙に書いてあったメールアドレスに送信。
こういうメールは初めてで、率直に思ったことを書くだけになってしまったし短かったかも知れない。
新商品……送られてくるかなぁ。と少し不安だったけど、今日はもう寝ることにする。
歯磨きをしてからベッドに潜り込む。
結構丁寧に磨いたのに、歯の裏側にはまだヨーグルトの欠片が残っていた。
白く粘っこい塊を舌先で突っついてみるけど取れない。
眠りに落ちるまで、それが気になってしまった。
朝起きた時には塊は無くなっていた。
多分、寝ている間に溶けていったんだと思う。
カレンダーを見ながらいつも通りの朝の準備をしてアパートのドアを開ける。
明日は土曜日。
電車を少し乗った先にある繁華街に行って下着を買いに行くつもりだった。
【今後も感想メールを送る形式でしたら、
「開発の励みになるから」とか「発売後にお客様の声として紹介するから」みたいな理由で食べてる様子を撮って送るよう要求されて、応じちゃう……とか考えました】 【今気付きましたけど食品サンプルだと違う意味ですね……。普通にサンプルと書くべきでした】 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています