(こうも分かりやすい反応があるとは、深雪にも予想外だった。
大学生の股間の膨らみを見逃す程に鈍くなく、ズボンを押し上げるものが何かを察せられない程の初心でもない。
むしろ、即座に気付いて彼の興奮の度合いを理解できるくらい、異性の体には目敏くなっているのが、今の深雪だ。
そんな彼女を以てしても、ここまで素直で明確な反応を、こんなにも早く見せられるのは、中々に珍しい経験で・・・
やだ・・・若さって、こういうことなのね
溜まっている、のかな?
などと、目の前の青年が隠し切れずにいる、その旺盛なリビドーの現れに感心していた)
・・・・・・
(それはそれとして、いざ勃起する様を見せつけられれば、驚きよりも羞恥を強く感じてしまう。
仄かに頬が熱くなるのを覚えながら、けれど努めて表情は崩さないよう心がけながら。
タイツに包まれた両脚を、コートに隠された体を這いまわる、若者の熱い眼差しを黙って受け止め続ける。
何も知らない男性が、思惑通りに自分から目を離せなくなっている。
その事実と、これから彼を巻き込んでしまうことに、恥ずかしさと幾ばくかの申し訳なさを感じはするものの。
ああ、見てる・・・すごく熱心に・・・
彼女の中の、散々仕込まれてきた『女』の部分が、不本意ながらも疼き始めてしまう。
そして、二人の視線が交錯し、誰かの喉を鳴らすような音が耳に届いた瞬間。
そう・・・もっと、見たいの・・・
こんな私に・・・そう思ってくれるのね・・・
思わせぶりに、耳元にかかる髪を右手の指でかき上げ。
男を惑わす白皙の美貌を、ほんのりと桜色に染めながら)
『スッ・・・』
(彼の情熱が届いたのかは定かではないものの、彼が望んだように深雪は再び脚を組み替えた。
相も変わらず、ピンクのバッグは無粋な位置で彼の視線を妨げてはいたのだが・・・
それを補って余りある、花も恥じらう可憐さで、深雪は目の前の男に向かって微笑みかけた)
【なお、どこまで見えちゃったかは、そちらの裁量にお任せしたいと思います】
【一瞬とはいえエロ下着が見えちゃったとしても、まずは自分の目を疑うでしょうけれど・・・妄想は更に捗ることでしょうね♪】