(少し移動したところにある街に入った千歳)
えっと…道具屋だよね
(入口の門から続く大通りをキョロキョロしながら歩く)
(まだ不安は多分にあるけど、やっぱり見るもの全てが珍しい)
(見た事もない街並み、建物、店先の売り物、そして行き交う人々)
うわぁ…ゲームとかで見たまんまだぁ
(千歳の瞳は、自然と好奇心の光で輝いてしまうのだった)
っと…あ、道具屋ってここだよね?
(看板を見つけて早速入店し、カウンターにいる店主らしきおじさんに話しかける)
取り立て屋さん?
(よくは分からないが、時々ドラマとかで見るああいうのだろうと判断する千歳)
(怖い人と会うのは嫌だが、それをこなさないとお金が入ってこない)
(弱いモンスターを倒して稼いだお金など微々たるものだから、ここで少しでも稼ぎたい)
(そうしなければ、買い物はおろか宿に泊まる事すらできないかもしれない)
うんっ、ぼく用心棒やる!
(少し迷っている感じの店主だったが、仕方ないというふうに千歳を雇ってくれた)
(それから暫くは何事もなく過ぎていった)
(入れ替わり入ってくる客が、千歳をチラチラと見ながら買い物をしていく)
(中には買い物ではなく、千歳を見るために来る人もいるようだ)
(客の目には、カウンターの横に座る華奢な少女剣士…に見えているのかもしれない)
(来ているのがビキニの鎧だから、そちらの効果もあるだろう)
(叔父さんの声が聞こえ、ふうと一息ついた直後、店の扉が乱暴に開かれた)
うぇ…!
(驚いて反射的に立ち上がった千歳の前に、いかにもな感じのチンピラが現れる)
(頭上に矢印が光るところを見ると、アルバイトで起こるイベントなのだろう)
こ、ここ、こらっ!乱暴な取立ては、だ、ダメだよ!
言うこと聞かないと…!?
(言いながら木の棒を構えようとした千歳の腹に、男のこぶしが突き刺さる)
うぐぅ!?
(陸に上がった魚のように、酸素を求めて口がパクパク開く)
(男はよろめく千歳の背後に回り、無防備に近い股間を蹴り上げてきた)
おぅ、っぐ、ぅっ!!!
(メリッという音とともに男の膝が股間にめり込み、千歳は呼吸が詰まったような悲鳴を上げる)
(声もなく倒れる千歳は、男に抱き抱えられた)
(…でもそれを認識する前に、既に千歳は意識を失っていた)
【こんな感じだけど、続きを置いておくね!】