(男に紙を渡したあとも、いそいそとバイトをこなす千歳)
(酔いのせいか多少フラフラしている感じはするけど、気になるほどでもない)
(相変わらず酔った客がちょっかいをかけてくるが、今度はうまくあしらっている)
(多少は落ち着いたように見えるその裏で、千歳の胸はひどく高鳴っていた)
(どうしてあの男に自分の部屋を教えたのか、本人にも分からない)
(それ以上に、男に太ももを撫でられて、何故嫌がらずに自分でスカートを捲り上げてしまったのか)
(不可解で分からないことばかりだけど、それを考えさせないくらいの胸のドキドキ)
はぁっ…
(小さくため息をつきながら、千歳は料理を手に次のテーブルに向かう)
(そしてようやく店じまいの時間になった)
(主人が汗を拭いながらお礼を言ってくれる)
うん、ぼくもすごく疲れたけど、でも勉強になったよ!
(声に少し疲れが滲んでいるけど、表情はそれをあまり感じさせない笑顔が見える)
(頭を下げる千歳の視界の端に、さっきの男がこちらを伺っているのが見えた)
(そして部屋へと戻り、一息つく間もなく扉がノックされる)
あ、どうぞ?
(それは予想通りさっきの男で、入ってくると後ろ手に扉の鍵を閉めた)
(そして品定めするように千歳を見ながら、値段を聞いてくる)
(千歳の心臓がドクンと大きく高鳴る)
(紛れもなく、男は千歳の体を求めてきている)
(男と男…普通ならありえない、漫画や小説でしか見ないような関係)
あ…ぼ、ぼく…
(でも心の迷いを覆い隠すように、沸き上がってくる興奮と、期待感)
(それに突き動かされるように、千歳はウェイトレスの服を脱ぎ、ビキニだけの姿になった)
(その股間は隠しきれない興奮を表すように、勃起したおちんちんが盛り上がっている)
も、もっと…もっとくれたら…ぼくの体…ぜんぶ、好きにして、いいよ…?
(その表情は当の千歳も想像しなかった、『女』の顔になりつつあった)
【お待たせしましたぁ】
【今日もだいたい22時くらいまでだけど、叔父さんはそれでも大丈夫?】