(今後の方針を、千歳は闘技大会というリクエストをしてみた)
……ねぇねぇ、どうかなぁ?
(武器とかの目的はあるけど、その場の何となくの感覚で決めている千歳)
(だけど、ゲーム画面や攻略方法を見ながら考えられる叔父さんの方が、冷静に方針を決められるはず)
(そして、少しの沈黙のあと叔父さんも闘技大会への出場を決めてくれた)
うんっ、たぶん、モンスターとかと戦うよりかはいける気がする!
(この言葉ももちろん何となくだけど、レベルが上がったことで、千歳も少しは自信を持ったということだろうか)
(食事を終えてから、街にある大会会場に出場登録しに行くことにした)
(会場に向かいながら、叔父さんが大会の規則を伝えてくれる)
えっ…それって、ぼくも何か出さないといけないの?
(自分たちも賞品を出さないといけないと聴いて、困ったような顔をする千歳)
(それもそのはずで、今の千歳は商品に出せる物を持っていない)
(もっと冒険していれば、報酬や宝物の中から選ぶこともできるのだろうけど)
(何も決められないまま、受付まで来てしまった)
(審査員から出場登録の紙を渡され、さらに迷う)
ううう…な、何出せばいいのかな…
(きょろきょろして身の回りのものを見てみて、迷った挙句に書いたのは、自分の名前だった)
(それをダメ元で提出してみたら、なぜかそれが認められてしまって、千歳は品定めされることになってしまった)
え、え?…これって、いいの?
(意外な展開に戸惑いながら、審査員に奥の部屋に連れて行かれる)
(そこには持ち寄られた賞品が並べられ、審査を受けていた)
(その中に椅子を用意されて、千歳は賞品と一緒に並ばされる)
(落ち着かない感じでそわそわしている千歳の前に、参加するらしい屈強な男が立った)
ふぇ…え、やっ…あぁっ!
(きょとんとする千歳に手を伸ばすと、男はドレスの下のビキニの膨らみを撫でてきた)
え、え…なに…う、んっ…
(千歳が男の子だということを確認した上で、男は優勝賞品として希望する札をその膨らみの上に貼っていった)
(そのあとも、次々にくる参加者が、千歳を賞品として指名してきた)
(男の子の賞品という物珍しさがあったかどうかはわからないけど、千歳はそこらじゅうに札を貼り付けられてしまった)
(最終的に圧倒的人気での優勝賞品に選ばれた千歳)
(でも千歳も闘技大会に参加する身として、優勝を目指して戦わないといけない)
(しかし負けた時に賞品をキズモノにするわけにもいかないため、特例で千歳は決勝戦までシードされることになった)
(千歳を求める男たちが戦い、残った男と決勝戦で戦って、千歳が勝てば優勝賞品と自身で選んだ賞品がもらえる)
(負けた時は…その時そのように扱われるのかは、相手の男次第だろう)
(こうして千歳は1番人気の賞品として戦いの行方を見守ることになった)
【叔父さん、お待たせしました!】