(風呂から上がった正美は、柔らかい生地の検査着を着て治療室に入ってきた)
それじゃ、私服の方は私が修繕しておきますね。
これは私個人のサービスですから気を使わなくても大丈夫ですよ。
(正美の私服を裏の倉庫へと持っていき、修繕の術式をかけて治療室に戻る)
たぶんこの治療が終わるころには治ってると思いますから安心してください。
(修繕の術式だけでなくもう一つ別の術式も仕掛けてあるが、それは夜に使おうと正美に感づかれないように念入りに術式をかけ、正美の服のポケットに次の居場所の書かれた紙を忍ばせる)
治療も始めましょうか、あんまり硬くならずにリラックスしてくださいね。
(正美を手術台に行くよう促し、手術台に寝かせるとカーディガンのポケットから札を取り出して検査着の脇から手を入れて背中と秘所、乳首に直接張り付ける)
『我が信仰する大いなる主よ、この者に祝福のあらんことを』
(相手を騙すために修得した治癒の呪文を唱えていく)
(すると、札の張り付けた個所がじわりじわりとゆっくり熱を帯び、背中は鞭で打たれた痛みが再び戻ってきたかのように正美を襲うだろう)
刻印は除去されましたが、まだその根が残っている状態ですのでもう一度復活される前に刻印を解呪させてもらいます。
(高圧の電流でも流れているのかのように電気的な痛みと熱が正美の背中を走り抜ける)
次は外傷の手当てに入りますね。
(外傷はきつめに縛り上げた際にできた手首の傷と、調教中に発生した背中と乳首の傷、無理やり押し込んだ秘所の問題と少なく見える)
(だが、内面的には何度も電気が流され、口内には式鬼の精液を流し込まれ刻印からの妨害なども何度もされているためダメージが蓄積されているように瑞葉は考えた)
鍛えてるからって、こういったダメージが後に響くんですから。
(淡い緑色の光が正美の体を覆い、火を押し付けられるような感覚がダメージを受けた個所に現れる)
(その感覚が引くと、体の疲労が抜けていくような感覚が訪れる)
あとは…相手に何か飲まされましたか?
何か飲まされたんでしたらこれも一応飲んでおいてください。
(一見すると水のような液体をコップに注いで正美に渡す)
(飲むと一瞬だが、喉を焼かれるような感覚にとらわれる)
これくらいで大丈夫ですかね…
脹脛にかけられてる呪いはまだ解除できていませんから気を付けてくださいね。
(と念を押して正美の服の修繕が完了次第、正美の私服を渡す)