>>856
(人の群れの中に、チラチラと手が振られている)
そんなに中まで流されたのか……ほら、こっちだっ!
(なんとか手を伸ばし、その手を掴んで、引っ張った)
(周りの人からムッとした目で見られるのに頭を下げながら、響の身体を引き寄せる)
(――掴んだ手が、覚えているものより遥かに小さく、柔らかいのに気づかないふりをして)

ほら、この辺に居ないと、降りる時辛いぞっ!
(何度も手を引っ張って、響が直ぐ側まで寄ってきた)
(最後の一息ですぽん、と抜けるように出てきた響を、抱きとめるように受け止めて)
(ふいに、胸元に押し付けられる柔らかい感触)
(――大きく実った、響の乳房だった)
っ、……
(思わず、腕の中の響を見つめる)
(顔立ちはあまり変わらないものの、輪郭などは随分柔らかくなっていて)
(明らかに女性の顔……それも、若い頃の妻の顔に似てきていて)
(思わず、股間に血液が集まるのを防げなかった)

【大丈夫ですよー】
【……と言ったところで、すいません、ちょっと眠くなってしまいました】
【凍結をお願いしていいでしょうか?】