やっぱりアレじゃないと全力で出せないか…
(別の個所に隠し持っていた針を片手で5本ずつ投擲し、さらに札を二枚重ね掛けをするように投擲する)
(死魔と名乗った女はそれらの攻撃を全て片手で払い除けて接近する)
(そして全ての攻撃を払い除けた後、死魔は芳香の眼前から姿を消した)
なっ!?
(次の瞬間、煽るような声とともに芳香の脇腹に鋭い衝撃が走った)
がはっ…
(その思い一撃を予測なしに受けた芳香の内臓はその内容物を逆流させるが口から吐瀉物が溢れるのを芳香は何とか抑え込もうとする)
(だが、それを許さないかのように死魔は芳香の首を掴んで無理やり引き寄せるとキスをする)
―――っ!!
(抵抗しようとする芳香の脇腹に再び蹴りが入る)
(とうとう我慢ができなくなったのか芳香は死魔の口内へと嘔吐してしまう)
げほっげほっ…うっ……
(内容物を出し切った後もしばらくむせ返っており、血交じりの咳を繰り返していた)
けほっ…隣接した……状態なら…ケホッ…
(咳交じりにそう呟くと芳香は隠し持っていた全ての札を出して死魔へと放つ)
(命中した相手が例え自分であろうと死魔であろうと放たれた札が命中すればそれは衣類や髪などは焼くことはなくその下の皮膚を炙っていく)