(あの笑顔を自分だけのものにしたい、苦悶に満ちた表情にしてやりたい、歪んだ思考を巡らせリンはシエラを見送った)
ごゆっくりどうぞ
(笑みを浮かべる彼女にリンも同じく笑みを返す)
(『早くあの人を自分のものにしたい』脳内でシュミレーションを描いて道具の準備を整える)
さて、これでいいかな…
(ぽつりと呟くと、後ろからシエラの声が聞こえる)
はい、どうぞ!!
お先に召し上がっていてください
(部屋着姿のシエラが弛緩剤を混ぜた食料を食べようと椅子に座ったことを確認すると、リンは風呂場に入る)
(『もうすぐ…もうすぐでわたしの計画は始まる…』懐の銃を確認してから、一応シャワーを浴びる)
(己の気を引き締めるために冷水を頭から被り、ワイシャツやスカート、コートを着なおして風呂場から静かにシエラの様子をうかがう)
(いつでも銃を抜き取って相手を無力化、もとい甚振ることができるように)