では、いただきます
(風呂場へ向かうリンを尻目に、シエラは自分を陥れる食事に向かって律儀に両手を合わせる)
(携帯糧食を手に取り小さな口で1口、2口、弛緩剤が身体に染み渡る……そして3口目)
……っ!?……あ、あれっ…?
(シエラは突然身体に力が入らなくなり、シエラがガタッと椅子から転げる音が部屋に響く)
(立ち上がろうとするが腕が、脚が、身体が動かない。動けない)
(シエラは唐突に起きた原因不明の身体の異変にただただ、困惑するのみ。それもそうだろう、まさか信頼している少女の仕業だなんて考えつくはずもない)
(仰向けのシエラは天井を見つめて、何故こうなったのかという今のシエラでは決して答えに辿り着く事のない疑問を巡らせた)