>>584
あ………あぅぅ………
……きゃっ!

(リンはバックから暴力の象徴のような武骨な機銃と毒々しい色をした薬が入った注射器を出した)
(まだ終わらない。この世の地獄のような拷問)
(リンに機銃を向けられ、シエラは痛みを待ち受け眼を瞑る)
(しかし、痛みは来ない。眼を開けるとそこには数十本の針が床に突き刺さっていた)
(この針が今度は自分に向けて放たれることを思うと、リンのする説明など入ってこない)

……!!あ"ぁ!ぐぃうううっ!!!

(そしてその時は来た。機銃が揺れ、何本もの針がシエラの方へと向かっていく)
(顔をかばって出した左腕や胴体、両脚、シエラの後ろの壁。機銃の反動によって銃口が暴れあらゆる所に針はばら撒かれる)
(撃った針がおよそ200発を超えた頃、針が刺さるのを最小限にするべくシエラは部屋の角に丸まっていた)
(それでも、次々と針は襲いかかり、全て撃ち尽くした後の光景はリンの言った通りヤマアラシのようで)

あ"………ぃい……痛いぃ……

(針の山の中、シエラは蠢き、悶え苦しむ)
(全身に針が刺さるという痛みは絶叫こそしないが、どうしようもないくらいの激痛だろう)