………リンさん……あの……っ、ぐっ…!…あ"っ…ぅ………
……んはぁ!……けほっ………はぁっ…はぁっ……
(大人しく引き下がったリンに対して何か言おうと口を開く。その瞬間にリンの手がシエラの首を掴んで締め上げる)
(シエラは左腕で必死に抵抗するが、リンの手は力を加えることをやめず、意識が遠のくのを感じた)
(そうして、気を失いかけたところ、リンの手が離れてシエラは意識を取り戻す)
(咳き込んで息を荒らげるシエラに見向きをせず、ふらりとリンは床に落ちている赤黒いナニカを手に取った)
……!?…………
(そのナニカはシエラの今はない右手にあった指で。リンはそれを口に含んだのだ)
(シエラは言葉を失って、呆然と指を食らい骨を口から吐き出すリンを見つめる)
(そのあとも辺りに落ちているシエラの一部を拾っては口に含み、また「違う」と一言)
……え……?それ、どういう事でしょうか……
……っ!!い、いやっ!!
(呆然とその光景を見つめるシエラに、再びリンのあの視線が突き刺さる)
(するとリンはバッグから小さめのナイフを取り出して握りシエラに近寄って、非常に不可解な言葉を呟く)
(それの意味を理解できたのは、リンがナイフをシエラの右上腕部に向けてきた時で)
(シエラはまた左腕で力いっぱいリンを押し退ける)