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(切断面や右目のあった場所に包帯が巻かれ、身体や顔の血も拭き取られ、左腕以外の手足と右目が無いことを除けば拷問が始まる前の姿に戻ったと言えるだろう)
(そうして、シエラは椅子に座らされ、と言うよりか、人形のように"置かれる")
(注射器を刺されて椅子から落ちそうになるのを残った左腕で支えて、チラリとリンを見る)
(リンもこちらをまた吸い込まれそうな赤い瞳でジッと見つめていて、シエラも生気を感じられないであろう虚ろな左眼で見つめ返す)
……………殺して……もう…生きていたくない…
(リンの不意の質問に左眼から涙を流して答えた)
(右腕、両足、右目を失ってまだ目の前の狂人と一緒にいるというのはシエラにとっては生き地獄にしかならない。ならば死んでしまおう、死にたいと考えたのだ)