(名のあるマフィアとの密会で偶然にも思わぬ収穫が手に入った)
(渡された書類にはその収穫の詳しい詳細が記述されており、彼女は17歳で幼いころよりこちらの世界のことを知っているとのことだった)
実に面白い子だ、これは十分に楽しめそうだな…
(包帯を顔に巻きながら、書類を見てそう呟く)
(メアリーは密会の帰り際にマリアの組織の者に誘拐されてしまったようだ)
(誘拐された後メアリーの意識は失われ、気が付くと彼女は白い壁と床に囲まれた部屋の中央、黒い簡素な椅子に座らされていた)
(ジャケットとジーンズ、靴は脱がされ、キャミソール姿の彼女の足元に丁寧に畳まれておかれている)
(その上に弾の抜かれた護身用として所持していた拳銃が置かれている)
(手足は拘束されておらず、この部屋の内部であれば自由に行動ができるようだ)
(部屋は長方形でそれなりに広く、天井や床にはきれいに掃除はしているのだろうが跡に血やその他ここで荒事が行われたような形跡が見て取れる)
(扉は2つあり、鉄製でどちらもカギが閉められている)
(部屋の室温はメアリーが裸でいても寒くないような気温で維持されてる)
(しばらくすると、カギの開く音が聞こえ、中から喪服のようなスーツを着て黒髪と対照的な白い肌と包帯が顔に見える女性が出てくる)
(彼女の手には杖が握られていて、それを突いてメアリーの方へと歩み寄っていく)
やぁ、元気かい?
手荒な招待で申し訳ないね、私の名前はマリア、以後お見知りおきを。
君のことがえらく気に入ってね、使いの者に言って君を連れて来てもらった。
君の所属する組織のことについてもそれなりに聞きたいことはあったしね。