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(ジェケットを脱いで、老化を調べる優璃)
(閉め切った廊下はさらに蒸し暑く、香の効果でどんどん汗をかいていく)
(そしてそんな彼女だが、暗闇の中から無数の視線を感じる)
(その視線の多くが向かっているのは優璃の上半身)
(汗で張り付いたワイシャツだ)
(たっぷりじっくり見るような好色な視線が無数に注がれていた)
(それを感じ、ライトを壁や天井に向けても視線の主は見当たらない)
(気のせいだろうか?)
(しかし光の当たってないところから無数の視線が飛んでくるのを優璃は感じるだろう)

(そんな視線を感じながら廊下を調べる優璃)
(ふと左の方に扉のようなものを見つける)
(玄関の側にあたるので、間取りを考えれば、外側に面した部屋があるはずだ)
(しかしその扉は、金属製の扉のように見える)
(言うなれば安いアパートなどの扉)
(表札は無いが、優璃の足の付け根あたりの高さに横に細長い、新聞受けのようなものがある)
(そこから覗けば室内の様子が分かるかも知れない)
(それとこの扉に鍵がかかっているかは分からない)