(1階を見回した印象としては、ここも学校の中のように見える)
(スカートが落ちないように手で抑えながら教室に入ってみると黒板に字が書かれていた)
童話の、追体験……?
(国語の授業でもやっていたのだろうか)
(机の上を見てみると絵本がいくつかあったので一つ持ち上げてみた)
(取ったのは『不思議の国のアリス』)
(パラパラとめくって流し読みしてみるけど、特におかしいところは無かった)
(私が知っているアリスのお話の内容と変わりはない)
アリスの世界なら体験してみたいかな
ま、ムリな話だけどね
(黒板の白い文字をもう一度見ながらそんなことを思った)
(絵本を閉じて机に戻し、次に視聴覚室の方へと向かってみる)
(教室から外に出ることはできなそうだし、視聴覚室も無理ならこの階は諦めるしかない)
(覚悟と期待を胸に入ってみると、思っていたより広い部屋が迎えてくれる)
(ただし、あったのはティーカップとチーズだけだ)
なんでこんな所に……

…………飲んでもいいのかしら?
(期待はずれではあったけど、近づいてティーカップの中身を確認)
(紅茶が入ってるのを見て、喉が渇いてることに気づいた)
(館に入ってから時間が経ってるし、色々と動き回ったせいだ)
(怪しいものが入ってないか一応よく見てから、私はその紅茶を口に含む)
…………
(特に味が変なことはないなと思いながら飲み進めて)
(ふとカップを持つ手の感触に違和感を覚えた)
(さっきよりカップが小さくなった?)
(いや、違う)

………………ッ!?
(視聴覚室の中を見る目の高さが、違う)
(私はそこで視線を落として、自分の体を見て異変に気づいた)
えっ、えっ、私大きくなってる!?
(体が大きくなって、だいたい高校生くらい?のサイズになっていたのだ)
(まず確認した場所は、あまり言いたくないけど胸)
(まあそれなりのサイズになっていてそこそこ満足ではある)
(体型も太ってなくて、かと言ってガリガリ過ぎないスラッとした適度な感じ)
(なんで体が成長したのかは謎だけど、成長後の姿には不満はなかった)
だからと言って、このまま帰るわけには行かないけど
戻れるのかな、これ……
(心配をしながら体を動かしてみる)
(一足早く成長した身体を体験できて実はテンション上がってたり)

(その場で軽く動いてみて、部屋の様子に変化がないか確認)
(変化があれば調べるだろうし、何もなければ部屋を出て1階を諦めて)
(今度は3階に向かってみるつもりだ)

【あ、規制されてたのね……。支部の館の方も今さらだけど確認したわ】
【また規制の場合を考えて向こうも見るようにしておくわね】
【私も引っかかるかも知れないし……】

【そう? それなら遠慮せずいっぱい動き回るわね】
【あまりレスの容量大きくし過ぎると連投規制に引っかかっちゃうから気を付けながらだけど】
【(実は1回引っかかってるのよね…)】