>>23
(マリアの姉が消息を絶ったその屋敷は、何十年も放置されていたかのように古びており、外見はまるで廃墟であった)
(玄関の扉を入ってすぐのホールなどは特に荒れており、床板が腐り、ところどころ穴が開いている)
(しかもたちの悪いことに、その床板の穴は、単なる何もない空虚ではない)
(腐った木の、湿り気たっぷりの穴は――おぞましい蟲たちにとっての、最高の住み処になっていた)

(薄暗いため、特に注意して見なければわからないだろうが、穴の中には無数のムカデが、ウジャウジャとひしめき合って住んでいた)
(もし、うっかり穴に足を踏み入れようものなら、靴の上へとムカデたちが這い上がってくることになるだろう)
(もちろん、靴の上だけに留まったりはしない。靴の中にも入ってくるだろうし、ズボンのすそから、服の中にも入り込んで来るかも知れない)
(くるぶしからふくらはぎ、ふとももへと、ムカデが這い上がってくることになる可能性は高い……それを望まないなら、慎重に歩き進めなければならないだろう)

【初めまして!とりあえず蟲系の寄生を狙ってみたいです!】