(先の視線に警戒しながら進むルミ)
(しかし、数歩進むとお尻の辺りに違和感を感じる)
(何か手のようなものがスカートの上からお尻を撫で回しているかのようだ)
(それは最初は軽いものだったが、次第にじっくり服の上からお尻の感触を楽しむかのように動いていく)
(その手の動きに抵抗しようとしても、実体がないかのようで、止めさせることはできない)
(そして、お尻を撫で回す手の数はどんどん増え、腰側面や背中、手足にまで広がっていく)
(ただ、服の中にまで入ってくることは無いようで、あくまで服の上を撫で回している)
(なので、皮に覆われた部分やレザーグローブとブーツのあたりは感触は弱い)
(だが、その手の数と撫で回される場所は時間とともに増えていく)
(スカートの上から太ももをなで回され次第にその付け根や胸もいやらしく撫で回されていく)
(胸のほうは革で補強されているだろうから少しはマシかもしれないが、下半身のほうははっきりと無数の手で摩られ、なでられて行く)
(まるで周囲の闇そのものが汗濡れのルミに群がっているかのようだ)
(視線もそんなルミのことを察しているようで、どんどん好色なものに変わっていく)
(暗闇だというのに、しっかりとルミの身体と状態を把握しているのだろう)
(だがそれでも、撫で回す無数の手のようなものにもルミは抵抗する手段を持たない)
(可能性があるとすれば、この廊下を抜けることだが、どの程度の長さがあるかも分からない)