>>8
(内部の部屋に何もないことを確認すると、優璃は左側の扉へと向かう)
(木の軋む音が聞こえるが、腐っているわけではないらしく床が壊れたりする気配は感じられない)
(扉の向こうに何がいるともしれないので、優璃は慎重に扉を開ける)
(向こうには何もいなかったのか扉は問題なく開く)

(扉を開けた先は暗い廊下があった)
(夕日の光が入ってくる玄関ホールとは違い、この部屋には窓などはなく暗闇が広がっていた)
(そして、優璃はこの部屋に入り暗闇の次に真っ先に感じたことがあった)
暑い…
(玄関ホールも多少ではあるが蒸し暑かったが、この廊下は玄関の数倍は暑さが感じら れた)
お香かな、なんだかいい匂いもする

(ジーンズのポケットからペンライトを取り出して、廊下の入り口あたりを照らす)
(壁や天井は木製で内部の蒸し暑さも相まってサウナのような感覚を優璃は覚えていた)
サウナに入るような恰好じゃないんだけど…
(優璃はジャケットを脱いで手に抱え、廊下に入る)
(内部に入ると扉は勝手に閉まり、周囲はペンライトの明かりで照らされた自分自身の体の一部と周囲の実が見えるだけであった)
熱気が逃げないようにするためかな?
(扉が勝手に閉まったことに何ら疑問を抱く様子もなく、部屋の探索をする)

それにしても熱いなぁ…
(廊下に入ってから少しの こと、優璃の体に変化が起きていた)
(本人は無自覚だが、彼女の発汗量は増加しており汗でシャツは水を浴びせられたように体にべったりと張り付いて下着はおろか、素肌も透けて見えていた)