>>32
「あうっ!」
(腕が取り返されるかという瞬間、空中に浮いた状態だった千夏は地面にドサッと自由落下)
(少しよろけつつ立ち上がり、銀髪の少女の方を見ると、彼女は頭を押さえて苦しんでいた)
(そしてジーンズのポケットから錠剤を取り出し、それを服用した)
(それを見て千夏は彼女の弱点を悟り、強気に出る)

「ふん、一度"貰った"物は私のモンなの。だからぜっったい返してやらないから!」
(そう言ってブレザーの内ポケットから小型の折りたたみナイフを取り出して、慣れた手つきで刃を出し少女へ向ける)
「まぁ顔見られちゃったしぃ? 殺すわけじゃないけど、誰かに言われる前に口開けないようにしないとねっ」
(手に持っていた腕を自分の後ろの方へ置いておく)
(そして俊足を活かして少女の元へ走り込み、ナイフを左から横薙ぎに振ろうとする)