(万能な力を持つゆえに苦悩を強いられるタイプの勇者
それでも嫌いではないが――正しいがゆえに苦悩することができるという意味では
好感が持てるというものだ
そんなことを考えながら乾かした髪を撫でて――)
完全にしの先輩を見る目が兵器のソレ、なのね……
自分がしの先輩に助けられたときには少なくとも恐怖は感じなかったけど
事実、助かったわけだし
(自嘲気味に笑みを浮かべるしの先輩を見つめて考える、自分はその力を向けられないと絶対に言えるか
いや、きっと向けられてもおかしくないことをしている――けど恐怖を感じたりはしないのは
やはりというか憧れの産物ということだろうか。)
自分だったらその手の振る舞いは気に留めたりしないけれども、まぁ近しい人にそんなことをされれば話は別だけど
(そう言って一口、コーヒーを口に含み呑み込む
悪戯っぽい問いかけに肩をすくめて見せて、自身の価値観を吐露するだけに留める。
しの先輩にはこうあってほしいなどと押し付けるようなことを口走りそうだったからだ)
【ん、そろそろ凍結お願いします。
いえ、自分語りでしの先輩に触れさせてもらうのもそれはそれでありだと思うのでお気になさらずに。
そこそこ喰いつけるところはあるので適当に触れつつ自身も突けるようにしてみるわ?】