【置きレスにお借りします】

>>435
今使える力は、あの時から比べたらほんのちょっとだもの
(親指と人差し指で作った隙間を見せて、苦笑いを浮かべる)
(広範囲攻撃が使用できない今、戦闘能力はどのくらいなのだろうか)
(少なくとも、人々を恐怖の底に叩き落とすには足りないだろうとは思うのだが)

ええ、間に合ってよかった、それに…いいえ、何でもない…
(不自然に言葉を途切れさせ、何度か口を開け閉めして)
(言うか言うまいか迷った挙句に首を左右に振って)

何も知らず平和に生きてきた15歳の女の子に、そんな振る舞いを求めるのは厳しいわね
(テーブルに頬杖を突き、空になったカップの縁を指先でなぞりながら、チラリと雪音に視線を向ける)
(たぶん彼女は、自分以外の人への関心が薄いのだろう、最悪どうでもいいとまで思っているのではないか)
(それは彼女の『食事』が関係しているのだろうな、と思うが、そこは今突っ込むべきではないと思い直して)

だから、なのでしょうね…目の前に現れた女の子の憧れ−「白馬に乗った王子様」に心惹かれてしまった
(正確には「葦毛の軍馬に跨った騎士団長様」だけど、なんて付け加えてから)
「彼」だけは「勇者」を恐れなかった…優しくしてくれた…褒めてくれた…想いあっていると、信じていた
(だけど…と言葉を切って、いつの間にか俯いていた顔を上げて)
まぁ、「勇者」と「王子様」が結ばれないのが、昨今の流行りみたいだけど…
『魔王』と倒した後に「勇者」を待っていたのは、そのお約束通りの展開ってヤツだったのよ
(無理やりと言った具合に口の端に笑みを浮かべる)
(少しでも、どうということないと思って貰えるように)


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