>>46
(ジリジリと近づいてくる少女の動きを見逃すまいと見つめる千夏)
(少女だけでなく拾い上げられてしまったナイフにも気をかけた瞬間、ナイフは真っ直ぐに千夏の元へ飛んできた)
(能力によるナイフの動きには予備動作はなく、ナイフは一瞬反応が遅れた千夏の脇腹を切り裂いた)

「いっ…!!……あっ、何すんのよ!!」
(鋭い痛みに表情を歪めた千夏。反撃に出ようかと思ったその時、ブレザーが後ろへ思い切り引っ張られる感覚がした)
(そんな感覚もあっという間で、ブレザーは無理矢理に脱がされて後ろの方へ飛ばされてしまった)

「くそっ……気持ち悪い能力ね…!
来ないならこっちから行ってやる!」
(斬られた脇腹の痛みに耐えつつ、まだ握っていたスタンガンを再び少女に向ける)
(そしてナイフの時と同じように走り出して、スタンガンの電撃を少女へ触れさせようと腕を振りかぶった)
(その振りかぶりは大きな振りで、良く見ていれば簡単に避けられるだろう)