(ミズチは中等部の生徒だが、高等部へ顔を出すことも結構あったりする)
(地域密着型巫女アイドルなんてウリでアイドル活動もしている関係で、いわゆる営業活動の一環として他の校舎へ遊びに行くのだ)
(カルトな人気でたくさんのファンがいるのではないが、巫女という設定から高等部の占い研究会やオカルト研究会には可愛がってもらっているのだ)
(今日も占い研究会の先輩達に美味しいクッキーが焼けたからとお呼ばれしてきたのだった、が――)

……ん?
(占い研究会の活動場所として確保されている社会科教室の中に入ったつもりだったが、)
(ミズチが目にしているのは特別教室ではなく普通の教室だった)
(それも高等部や中等部の教室でもなく、ましてや初等部でもない、どこか別の学校の教室だ)
あれ、あれれ、れ?
(何かがおかしい。本物の心霊少女であるミズチの鼻にビンビンにくるものがある)
(教室へ入る前に気が付かなかった。それがとても危険な感じだ)
(真冬という季節で蛇紙様も冬眠しがちではあるが、それでも普段ならわかるはずなのに)

ん、だれ?
(ミズチが入ったのは教室の前方の扉。そして後ろの扉からも同じタイミングで誰かが入ってきていたのにようやく気が付く)
(訝しげにそちらを見る。制服ではなくスーツ姿だし、高校生には見えないから教師なのだろうが、)
(さすがに高等部の先生の全員の顔を覚えてはいないので、誰だかは分からなかった)

【ごめんなさい、時間をかけすぎちゃった。同じタイミングで知らない教室に紛れ込んだという設定です】
【よろしくお願いします】