>>58
「薬…」
(震える手で薬を取り飲もうとしたその時、リンの胴に重い衝撃が走る)
「うっ!?」
(薬を口に含もうとしたその瞬間だった、千夏が体当たりをして手に持っていた薬と容器を落としてしまった)
(力こそ弱々しくリンに対してダメージが入った様子も見えないが、相変わらずリンは激しい頭痛に悩まされていて「早く薬を服用しなくては」という衝動に掻き立てられていた)
「……くすり、薬!!」
(薬の入った容器はリンの足元を転がり、二人の中間で止まる)
(リンは超能力を使えずにいて自力で拾おうとする)
(千夏に気力が残っていれば、薬を奪い取って反撃を行うこともできるだろう)