(渡辺は待ち受ける気配が濃密になるのを感じ、ビルの玄関手前で立ち止まる)
(そしてゆっくりと大剣を引き抜き、冷たい空気が漂う玄関ホールへと侵入した)
ナメクジの化物というからには頭は悪いと思ってたが……
どうやら俺より忍耐力はあるみたいだな。よくこの中でずっと待てるもんだ。
(一階の床はむき出しのコンクリートだ。作業道具があちこちに散乱し、
相当慌てて出て行った様子がうかがえる)
(大剣の加護によって強靭な肉体こそ持つものの、視力までは強化されていない渡辺は
目が暗闇に慣れるのを待ち、異形狩りで鍛えた直感で化物の気配を探る)
……いっちょやろうか。
(目が暗闇に慣れたことで見えてきた周囲を警戒しながら、渡辺は一階の奥へと進んでいった)
【遅くまでありがとうございました、おやすみなさい!】
【今日の21時再開ですね】
【渡辺はそのあたり聞くよりも目で見た方が分かる!と言い張るタイプなので……】