(三輪の吐息が耳にかかる度に全身が震え、手で撫でられた箇所は敏感になったような錯覚を覚えるほど快感を得る)
(そういった術か薬を飲まされているのかと思うぐらいには、渡辺は肉欲に飲まれつつあった)
んっ、ん……撫で、られるだけでこんなに、気持ちいい、なんてな……
(やんわりと撫でられた渡辺の逸物は敏感に反応し、ヒクヒクと細かく脈動している)
(今やちょっとした刺激でイってしまうだろう。男としての限界を渡辺は迎えつつあった)
(自慰すらまったくなかったのだ、これまでの人生は学校が終われば家に戻り、化物狩りの準備を整えてすぐ家を出る)
(深夜にまで及ぶ狩りは長い睡眠を要求し、股間をいじる暇などありはしなかった)
(思わず胸や尻を揉みしだいていた両手に力が籠り、発情した雄犬のように腰がカクカクと動き始める)
(快楽に耐えきれなくなったのか、頭を三輪の右肩に乗せて身体を預けるような姿勢となってしまった)
(息はさらに荒くなり、三輪の身体を這いまわる腕は鷲掴みにするような、乱暴な動作まで入るようになっていく)
きき、気持ちよく、してください……お願いします……
(今までは意地を張っていたのか、仕事用の強がりか。意図せずして敬語で願う姿はまるでおねだりのようだ)
(それなりの経験を持った異形狩りである渡辺だったが、もはやプライドはなかった)
(今頭の中にあるのは目の前にいる女性と気持ちよくなりたい、ただその一心のみだ)