そんな、つもりじゃ…あっ!
(服の上からでも十分に柔らかな後輩の体が押し当てられ、反論の言葉が続かない。
そんな隙をついて、雪音がはだけたシャツの首筋に顔をうずめてきて)
(特に汗をかいた訳でもないが、それでも微かには感じられるであろう匂いを嗅がれれば
羞恥で身を縮こまらせるしかできず)
ぁ、ん…ひぁっ!
(思わず目を瞑ってしまい抵抗できずにいれば、耳朶を吐息でくすぐられ、
生温かく湿った舌が首筋を這っていく感触に小さな悲鳴をあげる。
更にあの時のように吸い付かれ、数瞬で消えるだろうが同じように跡を残されて)
あ…にお…んんっ
(後輩の言葉に抗議しようと目を開ければ、レンズ越しでない紅い瞳に気圧されて
言葉を失っていると胸元をまさぐられ、こぼれそうになる声を抑えるので精一杯となり)
(散々に弄ばれ、最後には唇までも奪われてしまって)
(からかうように挑戦的な捨て台詞を残して浴室へ向かう後輩を、潤んだ瞳で睨みつけるが
その時には浴室に向かうのか背を向けられてしまっていて)
……ばか…
(雪音の去った廊下に向けて呟いてみるものの、時は既に遅い)
……
(その手の手管でかなうはずもないのだが、やられっぱなしなのが何となく面白くなくて
どうにかあの余裕綽々の後輩を驚かせたくなって、一つの決心をする。
驚かせた後が怖いような気もするが、何をしようが結局は同じことだろうと思い込むことにして)
(制服を脱いで下着姿になると、後輩の為の特大パーカーと
自分の分として大きいTシャツを用意して浴室へ向かう。
脱衣所の奥、浴室の雪音に着替えの旨を伝えてから、一つ深呼吸して
下着を脱ぎ捨て、一糸まとわない姿となって浴室へとガラス戸を開ける)
…どうせなら背中流して貰おうかと思って…
(洗い場へ踏み出して扉を閉める。
二人を収容するほどのスペースがないそこでは、背中を流すどころかちょっとした動作で互いの肌が触れ合い
それを避けようとすれば壁やら取っ手やら、どこかしらに体をぶつけそうになる)
お願いして、いいかしら?
(緊張で雪音の言う「怖い顔」に微笑みを浮かべ、わざとらしく小首を傾げて
すぐ目の前の後輩の表情をうかがう)
【間取りよりも先に置きレスの返信を】
【部屋を漁られる訳にはいかないとの思いから、ご一緒させて貰う形に】
【まぁ、冗談はさておき、狭い浴室では色々と無理があるので
適当なところでお部屋に戻る流れと考えて貰えれば】
【自宅の間取りは次レスで】