おい愛川。今日帰ったらゲーセン行こうぜ。
なんだよ、最近付き合いわりーな。
夏だってせっかく女子と一緒にプール行こうぜって誘っても断ったしさ。
そのくせ登校日になったら真っ黒に日焼けしてやがんの。もしかしてお前カノジョとかいるんじゃねーよな?
冗談だよ、また今度なー。

(友人との誘いを断った千歳は、駅前から少し歩いた公園のベンチに佇む中年の男を見つけるだろう)
(小太り気味で、やや額が広く、どこにでもいるサラリーマンといった風体の中年のおじさんだ)
(紺色の背広の上に羽織ったコートの襟を整え、スマホに熱心に視線を落としている)
(千歳の呼び掛ける声か、それとも気配か、顔を挙げておお、と声をあげた)

やあ千歳。もう学校終わったのかい?走って来たのか?顔ちょっと赤いよ。
(立ち上がり、少年のわずかに汗ばんだ額に掛かる前髪をそっと整える。視線を合わせるとふふっと優しく微笑んだ。…そして)
(女の子のように細い顎をむず、と掴むと、その唇に分厚い口がじゅるりと吸い付いた。)
ジュルルッ!ジュル!ジュボボッ!
(人通りが少ないとはいえ公衆の面前。舌をねじ込み唾液を注ぎ込むえげつないディープキス。ぶちゅっと素早く口を離し、肩を軽く抱いて。ぽんと後押しした)

それじゃ、行こうか。今日はゆっくりできるんだろ?お家にはちゃんと言ってきたかい?お泊りするって。
(そっと尻に手を伸ばし、ぎゅむっと、指先を割れ目に差し込むように握った)