>>567
ね、ねえ叔父さん…い、いないの?
(不安げな表情でキッチンを覗こうとする千歳)
(その瞬間、キッチンから叔父さんが出てきて、千歳はちょっとびっくりして身をすくめた)
ふわっ…び、びっくりした…
(どうして返事をしなかったのか聞きたかったけど、こうして出てきてくれたからそれは横に置いておいた)
え、えっと、あのね…
(あわあわしながら話そうとする千歳の頭を、叔父さんが宥めるように撫でてくれる)
……えへへ
(叔父さんの手の優しさと笑顔で、千歳は落ち着きを取り戻して小さく笑った)
ん…あのね…
(喉を撫でられて甘える猫のように、頭を撫でられて嬉しそうな千歳)
(落ち着いた声で、今あった事を叔父さんに伝えた)

(でもやっぱり、叔父さんは気づいていないらしい)
もぉ…ぼくちょっと悲鳴あげたんだけどなぁ。
叔父さん、料理に夢中になってるからぼくの声に気づかないんだよぉ
(ちびっとだけ不機嫌そうに、頬を膨らませる千歳)
(もちろん本当に不機嫌になっているわけがない)
(今こうして目の前にいる事を確認できたし、過ぎた事でぐちぐち言いたくなかった)
ん…でももお、叔父さんが傍にいれば平気!
さ、また仕事仕事!
(叔父さんにちょっと甘えて元気を取り戻した千歳は、またウェイトレスの仕事に戻った)
…といっても、お客いないから…あまりやることないなぁ。
(暇をつぶすように、手ぬぐいでテーブルを拭き始める千歳)

【叔父さんお待たせしましたぁ】
【えっと、ぼく今日は22時くらいまでできるけど、叔父さんはどぉ?】