(もしかしたらケーキを食べているおじさんに見られているかもしれない)
(でも今千歳は、この不安を取り去ってくれるものに頼りたかった)
ぐず…
(それが千歳にとって、叔父さんの胸だった)
(大人の叔父さんの胸は大きくて、それは不思議と千歳の心を穏やかにしてくれた)
(お客のおじさんの目を気にしたのか、叔父さんは千歳の手を引いてキッチンに入る)
(そして千歳の髪を撫でながら、叔父さんは話を聞いてくれた)
(普通は見えない何かにイタズラされたなんて話、信じてもらえないだろう)
(でも叔父さんは、千歳の話を聞いても否定をしない)
ふあ…?
(それどころか、千歳の背中に手を回して優しく抱きしめてくれた)
ふ、ぇ、あ、あのっ…
(まさか抱きしめられるとは思っていなかったから、千歳は思い切り頬が熱くなった)
(そして叔父さんの言葉に、千歳は恥ずかしさとは違う何かを感じる)
(なにか体の奥がきゅっと締め付けられるようで、甘いような苦いような、複雑な心地よさを感じる)
(笑顔の叔父さんをぽぉっと見つめていた千歳は、お尻をぽんと叩かれてハッと我に返る)
ふ、ふぁ、えっ…あ、う、うんっ!
叔父さんが傍にきてから、さっきの見えないのは何もしてこないよ。
(そして安心した表情を浮かべて、叔父さんの胸に頬を擦り付ける)
えへへ…叔父さんがつおいから、変なやつもぼくに近づけないんだよ、きっと!
(まるで親に甘える子犬のように、叔父さんにぎゅっと抱きつく千歳)
【うんっ、じゃあ18時までお願いします!】