「…ぐっ……!」
髪を掴まれ、顔を無理やり寄せ付けられる
近くで見ると、幼いながらに、相応の魔の物としての凄みさえ感じてしまう…

「と、年増じゃないわよ……がふっ!!?」
アラサーになりおばさん扱いされることも多くなったけど、それにはまだ抵抗のある
あたしは反論するけど、すぐに腹を蹴られ言葉は遮られてしまう
腹からとてつもなく嫌な音が響き、あたしは血を吐いてしまう

「…ひっ…………こ、降伏、な…なんて……」
はっきり言ってこの時点であたしはこの子に敵わないと悟って戦意喪失していたけど
ペガサス隊員としての最後の意地が降伏を拒む。恐怖のあまり奥歯はカチカチとなって
手足は思うように動かない程…仮にも英雄なんて言われたくせにとてもつもない情けなさだ
頬を舐められると背筋がゾクリとして、いよいよ涙さえ出てくる