(一瞬の彼女のドレスが引っ張られて、沼の中へとダイブするような勢いだ)
(その力に耐えきれず、彼女は沼の中へと叩き込まれていく)
きゃぁぁ!
(だが、炎で消し飛ばされる粘液を見て彼女は笑う)
(アシュの予想通り、彼女は沼に叩き込まれていても彼女に張り付いた粘液のように取れなくなるようなことない)
ふふ、ふふふふふ!!
(氷の刃がこちらへと放たれて向かってくる。彼女は甘んじてそれを待っていた)
(いや、正確には)
良く動きます事!
(そのまま、その刃に向かって突進してくる。刃はカプリコの腹部を切り裂くかのように見えて)
(同時に血のようなモノが飛び散った)
その錫杖と腕、封じさせていただきます!
(彼女の血のようなモノが錫杖と持つ腕に掛かろうとしていた)
(その攻撃を行うと、彼女は一旦大きく飛びのいて仕切りなおすかのように下がる)
本当に戦闘が大好きなのですね……
(切り裂かれた服の下には傷はない。むしろ粘着質なものが鎧のようになっている)
(黒いドレスもボロボロだが、むしろ彼女の雰囲気は余裕にあふれている)
ですが、その状態で勝ち目はありますか?
(アシュの体にはべとべとした体液がまだへばりついている)
(そして、彼女の力では何故か取れない。それは、彼女の唯一にして絶対の勝利条件であった)
もっと掛ければ、今にもあなたを弄べそうですね。
(そして、それがしばらくすれば媚薬という名の毒である事を彼女は思い知ることになるが)
(まだ、遊んでられそうだと楽しむかのように拳を構えて)