別に何もしてませんよ
(くすくすと笑いながら時間を先延ばしにするカプリコ)
(電撃で苦しんだ姿であっても、それは彼女にとっては愉悦にしかならない)
あら、レディのハグを拒否するなんて
(体に張り付いたケープをはぎ取ると、彼女はさらに左から来る刀を腕で捌いた)
えっ?
(右腕が彼女のドレスを引き裂いた。完全にフェイントで引っかかった形であった)
そういえば、先ほどから電撃が出てますが、それで私の粘液を無効化できるようにしてますけど
私は電撃も使います。ワザとという可能性は考えなかったのでしょうか?

(正確性の掛ける攻撃はかわせば再びドレスが引きちぎれた中から粘液が飛び出てくる)
(咄嗟でも彼女は判断できただろうが、その体に毒によって判断力を鈍らせていく)
その右腕も封じさせてもらいましょう
(同時にカプリコもアシュの右から雷撃を纏う回し蹴りを彼女の腕の辺りに放つ)
(同時に距離を取らせようと吹き飛ばすほどの威力で、例えガードしても一定の距離は開くだろう)

いかがですか? その右手も封じられた気分は?
(右腕と体を繋ぐように粘液を張り付かせる)
あとは左手と足くらいかしら? ああ、左手もべとべと塗れだったわね、幸い氷の刃にしてるけど
(そういって、彼女はにやにやといって余裕そうに近づいてきた)
(彼女の体は雷に相変わらず纏われていて、その攻撃で背中の素肌が見える部分を狙い張り手を当てようとする)
(たとえ避けても、その張り手から放たれる雷撃を彼女の背中にヒットさせようとするだろう)
ふふ、ふふふ、(時間切れ)
(そして、次にダメージを受けた瞬間にようやくアシュは自分の体がおかしいことに気付くかもしれない)
(すでに毒は回りきったと)