>>113-115
「できますよ。ミナトマの近くなので種類も豊富に取り揃えてあります」
サヤの質問に微笑みながら頷いてみせる美青年。
すぐに「それでは向かいましょうか」と立ち上がって水着店まで案内をすることになる。
店は観光客向けのものらしく、温泉街の入り口近くに集中して何軒か立っていた。
店先にはビキニタイプや上下一体のものまで種類もいくつかあり、中にはスクール水着のような物まで。
色は単色からカラフルな南国風な模様まで取り揃えられて、大陸の文化をサヤに教えてくれる。
ただしガイドを務める美青年はそれらを一通り見せてから奥へと案内する。
「表に出ているものはミナトマでも販売されているものです。
折角なのでサヤ様には当温泉街独自の水着もご覧いただきたいと思います」
そう言いながら連れて行くのは明らかに布面積の少ない水着の並んだコーナー。
紐にしか見えないスリングショットや辛うじて局部を隠すだけのマイクロビキニなど。
いかがわしさを消すためにか色使いは表に並んでいるのと似たようなもの。
その中の一つを取って見せながら、
「海水浴向きではありませんが、温泉に浸かるのだから裸に近い水着が良いというお声から取り揃えられたものです。
いかがでしょうか、サヤ様。試着もできますのでいくつかお試しになってみては」
ニコニコと爽やかな笑顔で過激な水着の試着をサヤに進めようとする美青年。
試しに着て感想を聞けば、手慣れたものとも言えるお世辞でベタ褒めするからあまり参考にはならない。
温泉街独自ということで過激な水着を勧めはするが、一般的な水着を選んでも、似合うと口にするのは間違いないだろう。
何を選んだにせよ、水着選びの次は温泉である。
ガイドが勧めたのは温泉街の中心に位置する大型の建物であった。
白い大理石の列柱が立ち並んだ荘厳な外観に噴水なども見事な古代ローマのような大浴場。
明るく壮麗な空間に足を踏み入れてみれば、事前に青年が連絡したのか貸し切り状態となっていた。
混浴と言えど当然脱衣所は別で、サヤが水着に着替えて浴場に足を踏み入れると水着姿の青年と再び会う。
筋肉が豊富にあるわけでないが適度に引き締まった身体付きで、何より水着を盛り上げるものが大きい。
大切なゲストを相手に下心を剥き出しにしたりしているわけではない。
紺の地味な男性用水着に浮かび上がるのは平常時の、ただ単に大きいだけのモノだった。
丁寧にサヤの背中を流し、その後は指示を仰ぐことになるだろう。
背中だけでなく洗って欲しいと頼むも、一緒に湯に浸かるも、それ以外も全て自由だ。
忠実な執事その物な態度でサヤの要求に耳を傾けてくれる。

【裸で入らないと! と主張することも考えましたがここは水着を進める形で】
【お胸が大きいから過激な水着もきっと着こなしてくれるでしょう(期待の眼差し】

【勿論食べちゃうんだ…。逞しいママを見て子どもたちも立派に美味しく育ってくれるでしょう】