このミナトマの海にはクラゲによく似た稀少なモンスターが生息している。
深海を主な拠点とするため滅多に見かけることはないが、偶に波に押し流されて浅瀬でも目撃される。
異国の海を楽しもうとしたサヤとどういう運命の巡り合わせかこのモンスターが接触した。
海に入って水浴びを楽しんでいる最中の出来事だ。
透明な体は水と同化していて、一度目にした人でも判別が難しい。
剥き出しになっていたお尻に柔らかい布のような感触が当たってそれから細い触手が絡み付く。
触手の先端が太腿に垂直に突き刺さり、痺れ効果のある微弱な毒を流し込んだ。
毒と言っても一日ほど体が自由に動かないだけで、耐性もすぐ出来る物。
ただし海で体の自由を失うと波に攫われて沖に流される危険性も当然あった。
体の自由を奪ったモンスターは次に褌の隙間から触手を捩じ込んだ。
サヤの秘部に触れると垂直に触手を突き刺し、さっきとは違う効果の毒を流し込む。
異性が通常より遥かに魅力的に見え、触られるだけで気持ち良く感じる、媚薬のような毒だ。
これも効果は一日程度で収まる。

二種類の毒を流し込んだモンスターはお尻から離れて波に乗ってユラユラとどこかへ消え去っていった。
体の自由が効かなくなったサヤの周りには異性がいくらでもいる。
冒険者の鍛え上げた肉体を惜しげもなく晒す水着姿の男性たち。
浜辺に近いので遊びに来ていた地元の少年も異性と言える。
助けを求めれば接触は不可避だろう。
自分一人で陸に上がろうとすれば震える体で移動する光景は目立ち、助けに来た人に触られるかも知れない。
なおモンスターが触手を捩じ込む際に見慣れぬ服に少し苦戦したため、褌が緩んでいた可能性がある。

【こんなのでもいいかな】