ご両親が二人ともだなんて、由梨香一人だと何かと入用なのでは?
そういう事ならもっと早くに頼ってくれればよかったのに…。
(二人だと程度に広い室内。何度か来た事もあり、ある程度の勝手は知っているが)
(それでも身勝手なふるまいはせず、案内されるままに由梨香の部屋に入って)

(広げられたちゃぶ台の上に勉強道具を広げ、黙々と勉強に勤しむ)
(時折分からない点はお互いに聞きながら、補填しつつ進めていくが。)
(程なくすると由梨香は立ち上がりWCへと向かう。)
(特に気にせずペンを進めていくが、誰も見ていない室内で…)
うっ…………?
(くらぁ…とめまいの様な物を覚える。少し頭を押さえ、勉強を進めていく内に眩暈は取れるが)
(その原因が由梨香に渡された御守りによる物だとは気づかなくて)

ねぇ、由梨香…唐突な質問で申し訳ないと思うのですが…
その、最近好きな人が出来ませんでしたか?…私は何を聞いているのでしょうか。
すいません、先ほどの事は忘れてください。
(唐突なまでに好きな人の事を聞いてしまう。そんな自分に首を傾げ飛白は再び勉強に勤しむが…)